2014年5月17日

基礎化粧品の役割と分類

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基礎化粧品について

今回のコラムでは、皆さんが毎日使用している基礎化粧品の役割について少し詳しく説明を致します。過剰な期待をさせる化粧品広告が各メーカーが出していますが、基礎化粧品の本来の役割をもう一度見再確認するきっかけになればと思います。

基礎化粧品の役割

皮膚は、体の表面を覆い、外界から守る境界膜です。通常、体には恒常性維持機能(ホメオスタシス)があって、体をあるべき一定の状態に保っています。外界に触れる皮膚にもホメオスタシスが備わっていて体温調節・水分維持・紫外線防御・物理的刺激に対して体内組織を守るクッションの役割などを果たしています。しかし、ホメオスタシスも個人差があり、環境の変化や加齢、ストレスなどの影響を受け、皮膚の老化や肌あれなどの不健康状態になり、正常に機能しないことがあります。

◎基礎化粧品の役割には、ホメオスタシスを引出し、補い高めることにあり、具体的には4つの役割があるとされています。
1・・・皮膚を清潔にする
2・・・皮膚の水分・油分のバランスを保つ
3・・・皮膚細胞の代謝を高め活性化する
4・・・有害な外的環境の刺激から肌を守る

◎肌表面は3層から構成
皮膚は、肌の表面から順に表皮、真皮、皮下組織の3層から成り立っています。

表皮は深部から順に基底層→有棘層(ゆうきょくそう)→顆粒層(かりゅうそう)→角質層の4層からなります。

肌の生まれ変わり

基底層を構成する基底細胞は絶えず分裂を繰り返し、新しい細胞は体表に向かい有棘細胞になります。有棘細胞が集まったそうを有棘層といい、最も肌の中でも厚みのある層です。細胞間をリンパ液が流れて栄養物が運ばれさらに細胞は押し上げられて表面に向かい、顆粒層になります。角質への移行層である顆粒層を経て、角質層をなします。角質層での細胞は、細胞核も細胞内小器官も消失し、ほとんどケラチンで満たされ、最表層の強くて厚い角質になります。外界から刺激を受けて少しずつ剥落していきます。

基底層から角質層に至る過程を角化といい新しい細胞に置き換わることを肌のターンオーバーといいます。通常約28日で新しい肌に生まれ変わります。

肌は常に外気にさらさ手る為、ダメージを受けやすい部位でもあります。肌の状態に合わせて適切に化粧品を使用し、皮膚を健康な状態に保ち、トラブルを予防する役割が基礎化粧品の考え方です。

基礎化粧品の使用目的

基礎化粧品は、皮膚が持っている機能を正しく働かせ、健康な肌の状態を保つために使用されます。基礎化粧品の目的は、洗浄、整肌、活性化、防衛ですが、結果的に美白・シワ・たるみの予防、防止・ニキビ予防、防止などの効果も期待できます。

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化粧品の分類

化粧品は使用部位、目的によって以下のように分類できます。
◎基礎化粧品・・・洗顔用・整肌用・保護用など
◎メイキャップ化粧品・・・ベース・ポイント・ネイルなど
◎ボディーケア化粧品・・・浴用・UVケア・防臭・脱色・脱毛など
◎頭髪・頭皮用化粧品・・・洗浄用・整髪用・育毛・養毛用など
◎その他・・・オーラルケアなど

基礎化粧品の目的は肌が持っている機能を補助する役目です。結果的にさまざまな効果も期待できますが、個人差もありますので期待通りの結果にならない場合もあります。

reiko